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善き人のためのソナタ

ストーリーはともかく、映像がとても美しい映画だ。解像度の高いカメラを使って撮影されたのだろうか。画像の濁りがなく、隅々まで美しく、ドイツのやや弱い(暗い)陽光で撮影された美しい映画である。

監督はまだ30代前半で、これがデビュー作だという。これといった原作が無いのに国家が抱える苦悩をテーマにこれだけ落ち着いたタッチで描けるといのは驚異的だ。
フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク。覚えておかなければならない監督だ。
撮影はハーゲン・ボグダンスキ。これとったメジャー作品はまだ撮っていないようだ。
東西冷戦下の東ドイツの芸術家ってけっこういい暮らしをしていたことが家具調度、パーティの様子などからわかる。また、ナチスの時代だったらもっと陰惨で緊迫していたであろうこの国が、民主化を直前にし、どこか牧歌的で平穏な空気に包まれていたこともうかがわれる。
ソナタがイマイチな曲であることや、ヴィースラーが劇作家のドライマンを救う気になった動機というのがちょっと弱いような気がしたが、美しいドイツ映画を見せてもらったことでとても満ち足りた気持ちになった。

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