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ザ・ロック

マイケル・ベイ、1996年の作品である。同監督の「アイランド」(2005年)がB級映画と言われる一端が、この映画を見るとよくわかる。

前半は良い。ショーン・コネリーがこの映画に渋い味付けをしているし、ある種の「重さ」を醸し出していて、本格的な娯楽映画を見ている気分にさせられる。特に髪を切って紳士になるシーンなどは極めて映画的だし、バスルームの洗濯ひもを小道具として使うところなど、本当に長い刑務所暮らしをしてきたのだなというリアリティがあって引き込まれる。サンフランシスコの坂道を使ったカーチェイスも、とてもおもしろいし、一級のエンターテイメント映画として楽しむことができる。

がしかし、アルカトラズ島を占拠した海兵隊と人質を救う特殊部隊がドンバチし、ニコラス・ゲイジとショーン・コネリーの二人が生き残ったあたりから、単なるカンフー映画、ジャッキー・チェーン主演のアクロバット映画のようになってしまうのである。

化学兵器を積んだロケットも安っぽいし、化学兵器自体がおもちゃのスーパーボールに見える。ラスト近くにニコラス・ゲイジが自分の体を刃物で突き刺す理由がよくわからないし、ラストシーンの、教会の椅子から取り出す弾丸のようなものからフィルムを取り出すシーンも何のことなのかよくわからない。このあたりはマイケル・ベイの何かに対する思い入れなのだろうが、どうも観客にはそれが伝わらない。単なる遊びなのかもしれないが。。。

B級映画とは、監督の思い入れが強くてそれが観客にうまく伝わらない映画のことを言うのかもしれない。

フランシス・フォード・コッポラ、マーティン・スコセッシ、トニー・スコットそしてスティーブン・スピルバーグのように米国映画を背負って立つ映画監督としてマイケル・ベイには育ってほしいと思うのは私だけではないと思う。一級の、王道を行く娯楽大作を撮れる監督になれるのは米国にはあまり多くいないのではないだろうか。

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